ナガシマ教育研究所には、毎年たくさんの子どもたちが入塾します。
入塾面談の場で、保護者の方がよくおっしゃるのは、
「うちの子は勉強が続かないんです」「やる気が見えないんです」
という不安の声です。

しかし、私たちは子どもたちを見ていて確信しています。
“子どもは本来、伸びる力を持っている”
ということを。

その力が発揮されるかどうかは、塾だけでは決まりません。
家庭がどのように関わるかで大きく変わります。

そこでこの記事では、入塾時面談で必ずお伝えしている
「ご家庭にお願いしたいこと」「ご家庭にやってほしくないこと」
を、丁寧に解説していきます。

1.ご家庭にお願いしたいこと― 家庭は、子どもにとって“最も影響力のある学びの場” ―

家庭の関わり方は、子どもの学力だけでなく、
心・生活習慣・自己肯定感・学びへの姿勢
すべてに深く影響します。

ここでは、子どもが健やかに成長していくために、ぜひご家庭で意識してほしいことを紹介します。

① 安心・食事・睡眠を整える

学習以前に、心身の健康がすべての土台です。

  • 朝起きる時間
  • 朝食をとるか
  • 睡眠時間が十分か
  • テレビやスマホとの距離感
  • 家の中の安心感

これらが整っていないと、
いくら塾で頑張っても成果は出ません。

「整え方がわからない」「どう声をかけていいかわからない」
そんなときは、遠慮なくナガシマにご相談ください。

② 勉強をやるかどうかは本人にゆだねる

勉強は、「親に言われたからやるもの」では続きません。

  • やるか、やらないか
  • どれだけやるか
  • どの教材から入るか

これらを“子ども自身に決めてもらう”ことで、
「自分で選んだ勉強」 に変わり、主体性が育ちます。

大切なのは、
「任せているよ」「あなたを信じているよ」
という親のメッセージがしっかり伝わることです。

③ 親の不安と子どもの不安を切り分ける

「将来困るのでは…」
「このままで大丈夫なの?」
親の不安は、どうしても子どもに伝わってしまいます。

しかし、親の不安と子どもの不安は同じものではありません。

  • 宿題が進まない
  • ミスが多い
  • やる気がないように見える

こうした表面的な姿だけで判断せず、
「いま本人は何に悩んでいるのか?」
に耳を傾けてください。

④ 勉強を通して“人として成長してほしい”と願う

「テストで良い点を取ってほしい」
その気持ちは当然あります。
しかし、その前にあるのは、
“わが子に幸せな人生を歩んでほしい”
という願いのはずです。

  • 誠実さ
  • 粘り強さ
  • 他者を思いやる心
  • 社会に関心を持つ姿勢

勉強は、こうした人としての成長と深くつながっています。

「あなたが人として成長することを願っているよ」
というメッセージは、子どもにとって大きな安心と自信になります。

⑤ ゲーム・スマホ・テレビは“親子でルールを決める”

デジタルとの距離は、現代の家庭で大きな課題です。
しかし、取り上げるだけでは何も解決しません。

ルールは、
“親が決める”のではなく、“親子でいっしょに話し合って決める”
ことが重要です。

納得して決めたルールは守りやすく、
「管理されている」という反発心も生まれません。

⑥ テストや成績表は、子どもが自分から出すのを待つ

「テストを見せなさい」と言われると、
子どもは“点数が悪かったら怒られる”という恐怖が先に立ちます。

子ども自身が持ってきたときに、
良いところを必ず見つけて言葉にする
ことを意識してください。

たったそれだけで、
子どもの自己肯定感は驚くほど変わります。

⑦ 自立と幸せを“家庭の最大目標”にする

ナガシマが大切にしているのは、
「子どもが自立し、幸せに生きていく力を育てること」

これは、点数の良し悪しよりもずっと大切な目標です。
家庭がこの方向に軸を置いてくれると、子どもは安心して成長できます。

2.ご家庭に“やってほしくないこと”― 子どもの学びを止めてしまうNG関わり ―

ナガシマでは、面談で必ず次のようにお伝えしています。

“良かれと思ってやっている親の行動が、実は子どもの成長を止めてしまうことがある”

ここでは、特に気をつけてほしいポイントを解説します。

① 生活リズムを整える前に「勉強しなさい」と叱る

生活リズムが整っていない状態(勉強のスタートができない状態)で叱ると、
子どもは「怒られた記憶」だけが残り、改善にはつながりません。

まずは、睡眠・食事・安心の環境を整えることが優先です。

② 「勉強しなさい」と言う

この言葉は一見正しいようですが、
言えば言うほど、子どもは動かなくなります。

「勉強は親のためにするもの」
という誤った認識が生まれ、主体性が育ちません。

③ 勉強の進度や宿題を“親が管理する”

塾で何をやっているか、学校で何をやっているか、
宿題が終わっているかどうかが気になるお気持ちはよくわかります。

しかし、管理されると、
子どもは「やらされ感」を強く持ち、学習意欲が下がります。

④ 親の不安をそのまま子どもにぶつける

「このままじゃ将来困るよ」
「もっと頑張らないとダメだよ」

こうした言葉は、
子どもにとって“励まし”ではなく“恐怖”になることが多いのです。

⑤ デジタル機器を“ご褒美”として使う

ゲームやスマホを、
「勉強を頑張ったら使っていいよ」というご褒美にすると、
学習と報酬がセットになり、習慣的な学びが失われます。

のちのち「ご褒美がないと動けない子」になりやすいのです。

⑥ 点数の悪いところだけを指摘する

点数は、「成長の一部分」にすぎません。

しかし、悪かったところばかり指摘され続けると、
子どもは自信を失い、挑戦しなくなります。

⑦ テストや受験の結果を“最大目標”にする

点数はとても大切ですが、
「結果がすべて」という関わり方は、
子どもの主体性・好奇心・挑戦心を奪います。

ナガシマが目指しているのは、ご家庭と一体になり、
「学びを通して人として成長し、幸せに生きていく力」
を育てることです。

おわりに― 家庭と塾が同じ方向を向けば、子どもは必ず伸びる ―

ナガシマ教育研究所は、
“勉強をさせる塾”ではなく、
“勉強したくなる自分を育てる塾”

です。

そのためには、塾だけでなく家庭の関わり方が欠かせません。

  • なぜその行動がNGなのか
  • なぜそのサポートが必要なのか
  • 子どもはどんなときに伸びるのか

これらの背景を理解し、家庭と塾が同じ方向を向くと、
子どもたちの表情は驚くほど変わり、
学びへの姿勢も大きく変わります。

私たちは、子どもたちの可能性を信じ、
ご家庭と手を取り合いながら、
「幸せに生きていく力」
をいっしょに育んでいきます。

ナガシマ教育研究所

横浜市の学習塾・学童保育です。3教室を展開しています。
「学びを通して子どもたちの幸せに貢献する」を理念としています。
中学受験、高校受験、大学受験に対応しています。

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